ホワイト500とは?経産省の認定基準や条件、メリットを簡単に解説

スーツ姿の男女が立っているところ

昨今、企業の経営戦略のひとつとして注目を浴びているのが健康経営と言われるものです。令和2年からは新型コロナウィルスの流行も影響し、健康経営への取り組みを対外に示せる「ホワイト500」への関心を抱く企業も多くいます。今回はホワイト500について、簡単にわかりやすく解説していきます。

ホワイト500とは経済産業省が健康経営優良法人認定のトップ500企業のこと

ホワイト500とは、経済産業省認定の「健康経営優良法人(大規模法人部門)」の中でも、特に優秀であると認められた上位500社を指すものです。

【参考記事】
「ホワイト500」と「健康経営優良法人」。認定基準や違い、メリットを解説

令和元年までは、大規模法人部門内で認定を受けた全企業が該当するものでした。しかし、令和2年からは該当企業が500社を超えたことから、上位企業に限定した格好です。つまり、ホワイト500認定を受けるには、健康経営優良法人認定をパスするのが大前提となり、より高いレベルを求められることになります。

ここからは、ホワイト500と類似するふたつの制度に関して、簡単に解説します。

ホワイト500とブライト500の違い

「ブライト500」という類似認定も存在しますが、これらの違いは審査部門にあります。ホワイト500は「大規模法人部門」であるのに対し、ブライト500は「中小規模法人部門」に該当するものです。

なお、ブライト500は令和3年度に新設されたばかりです。あらゆるシーンにおいて注目される機会の多い大企業だけではなく、日本における法人の大部分を占める中小企業の健康経営の拡大、推進を目的としています。

ホワイト500と健康経営銘柄の違い

健康経営銘柄とは、平成27年(平成26年度)より、ホワイト500に先駆け誕生した認定制度です。大きな違いは、対象となる企業の種類と選定される数にあります。

健康経営銘柄の場合、東京証券取引所において上場している企業に限定され、選定される企業は原則的に1業種につき1企業です。「健康経営銘柄2021」では、29業種48社が選出されました。

虚偽の申告・違反はホワイト500認定が取り消しになる

ホワイト500や健康経営優良法人の選定過程において、虚偽の申告を行ったり違反を犯したりした過去が発覚した場合、各認定は返納、取り消しとなります。

実際に現行のホワイト500となる前の2019年には、過去の違反が発覚し、認定を返納した企業が存在します。対外的なイメージアップにつながるはずが、認定取り消しともなれば社会的信用の失墜は避けられません。

意図せずこのような状況を招かぬよう、日頃の健康経営運用の見直しとともに、申請時には公平性や客観性を持ち虚偽申告が生じないような配慮が必要です。

ホワイト500の認定条件とは

ホワイト500の申請には、いくつかの基準や要件が設けられています。3つのポイントをそれぞれ解説していきます。

業種ごとに定められた従業員数

ホワイト500に選定される大前提として、規定の従業員数を満たす必要があります。なお、ここで指す従業員とは、労働基準法第20条において解雇の予告が必要な従業員すべてであることを理解しておきましょう。

■会社法上の会社等、士業法人
・小売業:51人以上
・卸売業:101人以上
・サービス業:101人以上
・製造業その他:301人以上

■上記以外
・医療法人、社会福祉法人、健保組合等保険者:101人以上
・社団法人、財団法人、商工会議所・商工会:101人以上
・特定非営利活動法人:101人以上
・公法人、特殊法人:301人以上

経済産業省 「【部門の区分】」

上記を含む詳細は、経済産業省のWebサイトをご確認ください。

5個の大項目、24個の評価項目から構成される認定要件

ホワイト500は、経済産業省や日本健康会議があらかじめ定めた要件を、最低限満たしていることが大前提です。年度により要件に変更が入る場合もありますが、「健康経営優良法人2022」では以下5つの大項目が設けられています。

1. 経営理念・方針
2. 組織体制
3. 制度・施策実行
4. 評価・改善
5. 法令遵守・リスクマネジメント

経済産業省「健康経営銘柄2022選定及び健康経営優良法人2022(大規模法人部門)認定要件」

そして上記大項目の下には、さらに中項目や小項目、それらに付随する24の評価項目が細かく定められています。

ホワイト500の場合、大項目1、2、4、5に関しては、すべての詳細項目を満たさなければなりません。大項目3は、2つの必須項目とあわせて、15項目のうち13項目以上を満たすことを求められています。

健康経営優良法人(大規模法人部門)の上位500企業に入る

冒頭で触れたように、ホワイト500とは健康経営優良法人大規模法人部門において、特に優秀な500社を認定する制度です。したがって、上位500企業に名を連ねるに値する実績を、日々着実に積み重ねていかなければなりません。

前回の「健康経営優良法人2021」では、健康経営優良法人認定された企業が1790にのぼります。ホワイト500を獲得するためには、500/1790を目指す必要があり、決して簡単な道のりではないことが見て取れます。

ホワイト500認定を受けるために必要な手続きや流れ

オフィスで男女がミーティングしているところ

ここでは、ホワイト500認定を受けるまでの流れを解説します。

「健康経営度調査」に回答する

まずは、健康経営度調査へ回答します。現状の健康経営への取り組みや、取り組み開始時からの変化など、健康経営優良法人およびホワイト500認定に必要な基礎的な法人情報を取得、分析するために実施するものです。

令和3年からは、「情報開示の促進」「業務パフォーマンスの評価・分析」「スコープの拡大」の3項目が新たに健康経営度調査に反映されています。

調査票の入手は、郵送やメールから可能です。また、サイトで配布される電子データに回答しアップロードする方法もあります。

フィードバックシート、申請書を受け取り提出する

健康経営度調査に回答すると、分析結果のフィードバックシートが送付されます。分析結果が全対象企業のうち上位50%に含まれる場合は、ホワイト500の選定対象となるため、申請書および誓約書が同封されています。申請書および誓約書は、法人と保険者の連名による提出が必須のため、心づもりをしておきましょう。

一方、フィードバックの結果、上位50%に到達しなかった場合は、ホワイト500の選定対象外です。再び認定を目指す場合は、フィードバックシートに明記された、全体における自社の立ち位置や取り組み状況を確認し、次回に向けて改善を試みることになります。

ホワイト500認定審査を受ける

日本健康会議主催の健康経営優良法人認定委員会によって、ホワイト500が選定されます。

ホワイト500の認定を受ける

認定審査の結果、必要な基準を満たしていると判断されると、晴れてホワイト500の認定が受けられます。例年、2月頃に内定、3月頃に正式発表される形です。

令和4年度のホワイト500申請受付スケジュールは未公表

ホワイト500を含む、健康経営優良法人の次回申請受付は令和4年度分となり、各スケジュールは令和3年11月時点で未公表です。現在は、令和3年分の選定期間となります。
参考までに、令和3年度のスケジュールを記載しておきます。

■大規模法人部門(ホワイト500)
健康経営度調査回答期間:令和3年8月30日~令和3年10月25日

■各選定、認定
令和4年3月頃

ホワイト500の認定を受けるメリット

ホワイト500に認定されれば、従業員の健康管理を戦略的に実践する企業として、対外的にアピール可能です。しかしそれだけではなく、上記に起因していくつものメリットを享受できます。主なメリットとしては、以下が挙げられます。

・従業員の理想的なライフプランの実現をサポートできる
・仕事に対するモチベーションや生産性の向上が期待できる
・健康経営を推進する企業として対外的なアピール力が増す
・良好な企業ブランドを印象づけ販売促進になる
・働きやすい職場として認知されることで優秀な人材確保につながる
・長期的な人材保有が実現し採用コストが軽減する
・投資家へ安心感を与えられる

健康経営を実現しホワイト500認定を受けるために健康管理システムを活用しよう

ホワイト500認定を目指した健康経営の推進は、対外的な企業アピールだけでなく、既存従業員に安心して働ける環境を提供することでもあります。

ただし、ホワイト500を前提とした健康管理に求められるハードルは、決して低くありません。そのため、効果的かつ細部に行き届いた取り組みの実現に向けて、健康管理システムを日頃から活用するのがおすすめです。健康管理システム「WELSA」であれば、日常的な健康状態から健康診断、ストレスチェック結果まで一元管理、ワンストップでの運用が可能です。

健康経営への取り組みに対する効果は、一朝一夕で得られるものではありません。
長期的に持続できる手段を採用し、ホワイト500認定の獲得を目指していきましょう。