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健康管理| 2021.01.14

診断書を会社に提出するのは義務?費用負担や提出するタイミングは?

従業員が体調を崩して会社を休むときに、診断書の提出を義務付けるかどうかは迷うところです。仮に診断書の提出を義務付ける場合は、費用は誰が負担すべきなのか、提出に応じない従業員の扱いをどうするかなども考えておかなければなりません。そこでここでは、会社に診断書を提出することの必要性や、提出を拒否された場合の対処法などを紹介します。

目次

  • 診断書とは?
  • 会社に診断書を提出するのは義務?
  • 会社に診断書を提出する必要があるときはいつ?
  • 診断書の費用は会社が負担すべき?休職の場合は?
  • 診断書の提出を拒否された場合の対処法
  • 診断書の提出は会社の就業規則で義務化することが大事

診断書とは?

そもそも診断書とはどのようなもので、どこで申請できるのでしょうか。診断書に関する基本情報をここでチェックしておきましょう。

医師の責任で発行される公的書類

診断書とは、医師が作成する公的書類のことです。患者の症状についての所見などを記載する書類で、診察した医師しか作成できません。
診断書には決められた形式がなく、施設によって内容が異なります。医師が判断した病名などが記載されるのが一般的ですが、必要に応じて初診年月日や休養期間、治療方針などが記載されます。うつ病など心の病気に関しても、病名や治療内容などを記載します。

診断書の申請方法は施設によって異なる

診断書は医師に直接依頼する場合もあれば、申請窓口を設置している施設もあります。困ったときは、施設の受付で質問するか、医師などに直接確認してみましょう。
ただし、初診時は診断書をもらえないことも珍しくありません。症状や医師によっては、数回の通院が必要となる場合もあります。

診断書の作成期間は即日〜2週間程度

診断書は即日で作成できる施設もありますが、2週間ほどかかるのが一般的です。作成期間も施設によって異なるので、事前に確認しておきましょう。
特にうつ病の診断書は、作成に時間がかかる場合があります。骨折等の傷を負った場合と違い、心の病気はすぐに確定的な診断ができません。症状の具合や変化などを把握する必要があるため、病気であることを診断してもらうためにしばらく待つ必要があります。
診断書が必要になる場合は、早めに医師に相談しましょう。

会社に診断書を提出するのは義務?

従業員が会社に診断書を提出するのは義務なのか、また会社が従業員に提出を義務付けできるのか、迷いやすいところです。ここでは診断書の提出義務について確認しておきましょう。

労働基準法には規定がない

労働基準法には、診断書の提出に関する規定がありません。そのため、会社の就業規則に従うことになります。多くの企業は、従業員の健康状態を確認し、仮病による欠勤防止のために診断書の提出を求めています。
休職についても労働基準法には明確に定義されていないため、企業の裁量に委ねられます。

就業規則に規定されている場合は提出義務がある

就業規則に診断書の提出を規定している場合は、あらかじめ会社と従業員の間で契約が成立しているので、従業員はそれに従う必要があります。ただし、会社が勝手に就業規則を変えてしまうと、就業規則そのものが無効となるため、従業員に提出を義務づけることはできません。
診断書の提出について就業規則に規定がない場合、提出は従業員の意思に委ねられます。会社が強制することはできません。従業員に納得してもらったうえで提出を求めることになります。

 

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会社に診断書を提出する必要があるときはいつ?

従業員が風邪で数日休んだ場合に診断書の提出を求める必要はありません。どのような場合に提出を求めるべきか、きちんと把握しておく必要があります。

休職するとき

従業員が障害や疾患を理由に休職するときは、どのくらいの期間休職するのか、会社と相談する場合があります。診断書に書かれた休養期間をもとに、従業員の休職期間について具体的な相談をしましょう。

業務の調整を行うとき

障害や疾患を理由に業務調整をする場合も、医師の診断書があると、業務量の軽減や業務環境の変更などの調整をスムーズに進められます。

福祉制度を利用するとき

国や自治体の福祉制度を利用するには、申請時に診断書を提出が必要になることがあります。診断書は制度に応じた書式で提出しなければなりません。制度によって求められる書式が異なるので、医師に相談して適切な診断書を書いてもらいましょう。

 

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診断書の費用は会社が負担すべき?休職の場合は?

診断書の費用を誰が負担するかどうかも大事なポイントです。

診断書の発行は有料

診断書の発行は有料です。料金は施設が自由に設定できるため、施設ごとにバラバラですが、1通2,000~3,000円が相場となります。複雑な内容になると3,000~6,000円、非常に細かな診断書だと10,000円程度かかることもあります。料金に大きな幅があるので、料金について事前に問い合わせておくと安心です。

診断書の費用は従業員が負担するケースが多い

会社によって診断書の費用を個人が負担するか、会社が負担するかはさまざまです。ただし、私傷病による休職は個人都合と判断されるため、個人負担となるケースが一般的です。
ただし、従業員自身で受診をして持ってきた診断書の信ぴょう性が疑わしい場合、会社が受診する医師を指定して再受診を促すことがあります。そのような場合の費用は会社負担にするとトラブルが起きづらくなります。

診断書の費用は医療保険の対象にならない

診断書の発行は自費扱いとなり、医療保険の対象とはなりません。ただし、休職理由が労災などによる病気の場合、診断書料は労災保険の負担となります。料金を負担する必要がないことをあらかじめ従業員に伝えておきましょう。

診断書の提出を拒否された場合の対処法

医師の診断書を提出しない労働者も少なくありません。従業員とのトラブルを未然に防ぐためにも、診断書の提出について事前にルールを定めておきましょう。就業規則で具体的かつ明確に規定しておけば、従業員に提出を拒否された場合も適切に対処できます。

就業規則で診断書の提出を義務化する

就業規則に規定があれば、従業員に提出を指示できます。従業員が指定の医師を受診しない場合に、休職を施行せずに解雇しても問題はありません。
就業規則には、診断書の提出が必要になるケースを具体的に定義しましょう。例えば、「欠勤が4日以上続いた場合は医師の診断書を求める」などです。
また、復職を判断するときの治癒の要件や、提出に応じない従業員の懲戒事由も規定しておきましょう。「診断書が提出された場合でも会社の指定する医師の診断を求めることがある」などと規定しておくと、従業員の仮病等にも対応できます。

提出を拒否した従業員の解雇を認めた判例もある

就業規則に診断書の提出を明記しているにも関わらず、従業員が提出を拒否した場合は解雇することも可能です。2003年の大阪地裁では、長期休職していた従業員が診断書の提出を拒否したため、解雇を認められた判例もあります。
あらかじめ診断書の提出に関して就業規則に規定しておけば、会社側に不利益が生じることはありません。診断書の提出は法律によって義務付けられていないため、会社が就業規則で義務付けましょう。

診断書の提出は会社の就業規則で義務化することが大事

会社の就業規則に記載をしておけば、診断書の提出を義務付けることができます。従業員との無用なトラブルを防ぐためにも、就業規則にきちんと明記しておきましょう。仮に従業員が診断書の提出を拒否した場合でも、あらかじめ就業規則に明記しておけば、解雇するなどの措置を取れます。
健康管理は従業員任せにせず、会社が積極的に関与していくようにしましょう。