ホワイト500(健康経営優良法人)とは?認定基準とメリット、企業の取り組み事例まで紹介

ホワイト500とは健康経営優良法人制度のひとつで、大規模法人部門のなかで上位の500法人だけが認定されます。年々申請数が増えており、2021年度(令和3年度)の健康経営度調査の回答数は過去最多の2,869件。倍率が高まっており、認定を目指す企業は制度をよく理解したうえで対策を練ることが大事です。
そこでこの記事では制度の概要から認定基準、メリットまで基本的な情報をまとめました。記事後半では企業の取り組み事例も紹介しています。これから健康経営を導入する企業はぜひ参考にしてください。

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ホワイト500(健康経営優良法人制度)とは?

「ホワイト500」とは、健康経営を実施する企業を評価する健康経営優良法人制度のひとつです。経済産業省が設計した制度で、大規模法人部門のなかで上位の500法人だけがホワイト500として認定されます。

ホワイト500や健康経営銘柄の認定には「健康経営度調査」の結果が用いられますが、年々申請数が増えていることから、競争率が徐々に高まってきていることがわかります。2021年度(令和3年度)の実績を例にあげると、健康経営度調査の回答数が2,869件であったため、単純計算で倍率は5.738倍でした。

さらに、経産省は2022年度から健康経営制度に関して、運営主体に対し補助金を交付する補助事業を進めており、事務局の運営を日本経済新聞社に任せることになりました。それに伴い、主に2つの変更点があります。

  • 申請の有料化
  • ポータルサイトによる申請受け付け

これまで申請料はかかりませんでしたが、今後は大規模法人部門の申請には税込88,000円を支払う必要があります。申請については、健康経営優良法人制度の専用ポータルサイト「ACTION!健康経営」にアクセスして確認しましょう。

1-1.ブライト500との違い

ホワイト500とブライト500は、申請する部門の違いになります。以下の図のように、中小規模法人部門の上位500法人がブライト500、大規模法人部門の上位500法人がホワイト500と呼称されます。

各部門は、従業員の規模や資本金の額などによって分けられ、企業は該当する区分にへの申請が必要です。大規模法人部門の基準は以下をひとつの目安にしてください。

【大規模法人部門の条件】
  卸売業:従業員数101人以上
  小売業:従業員数51人以上
  サービス業:従業員数101人以上
  製造業その他:従業員数301人以上

引用:【部門の区分】|ACTION!健康経営

そのほか医療法人や社団法人などはまた条件が異なるため、詳しくは専用ポータルサイトで確認しましょう。

1-2.評価基準と認定要件

ホワイト500の認定を目指すには、まず評価基準である5つの大項目についてよく理解しましょう。

【5つの評価基準】

1経営理念トップのコミットメントや、社内外への情報開示など
2組織体制経営層を含む体制の構築、産業医や保健師、健康保険組合との連携など
3制度・施策実行健康経営の計画策定や、具体的な対策、実行にあたって現場の土台作りなど
4評価・改善取り組み実施後の評価および検証、計画の改善など
5法令遵守・リスクマネジメント(自主申告)労働基準法などの法令遵守、定期健康診断やストレスチェックの実施など
引用:健康経営の推進について|経済産業省 ヘルスケア産業課

上記をもとに、それぞれの部門で中項目・小項目の認定要件が定められています。

健康経営銘柄2023選定基準及び健康経営優良法人2023(大規模法人部門)認定要件

大項目 中項目  小項目 評価項目  認定要件
銘柄・ホワイト500 大規模
1.経営理念(経営者の自覚) 健康経営の戦略、社内外への情報開示 健康宣言の社内外への発信(アニュアルレポートや統合報告書等での発信) 必須
自社従業員を超えた健康増進に関する取組 ①トップランナーとして健康経営の普及に取り組んでいること 必須 ※回答結果公表追加 左記①~⑯のうち13項目以上
2.組織体制 経営層の体制 健康づくり責任者が役員以上 必須
実施体制 産業医・保健師の関与
健保組合等保険者との連携 健保組合等保険者との協議・連携
3.制度・施策実行 従業員の健康課題の把握と必要な対策の検討 健康課題に基づいた具体的な目標の設定 健康経営の具体的な推進計画 必須
健診・検診等の活用・推進 ②定期健診受診率(実質100%) 左記②~⑯のうち13項目以上

左記①~⑯のうち13項目以上
③受診勧奨の取り組み
④50人未満の事業場におけるストレスチェックの実施
健康経営の実践に向けた土台づくり ヘルスリテラシーの向上 ⑤管理職又は従業員に対する教育機会の設定※「従業員の健康保持・増進やメンタルヘルスに関する教育」については参加率(実施率)を測っていること
ワークライフバランスの推進 ⑥適切な働き方実現に向けた取り組み
職場の活性化 ⑦コミュニケ-ションの促進に向けた取り組み
病気の治療と仕事の両立支援 ⑧私病等に関する復職・両立支援の取り組み(⑭以外)
従業員の心と身体の健康づくりに関する具体的対策 保健指導 ⑨保健指導の実施及び特定保健指導実施機会の提供に関する取り組み※「生活習慣病予備群者への特定保健指導以外の保健指導」については参加率(実施率)を測っていること
具体的な健康保持・増進施策 ⑩食生活の改善に向けた取り組み
⑪運動機会の増進に向けた取り組み
⑫女性の健康保持・増進に向けた取り組み
⑬長時間労働者への対応に関する取り組み
⑭メンタルヘルス不調者への対応に関する取り組み
感染症予防対策 ⑮感染症予防に関する取組
喫煙対策 ⑯喫煙率低下に向けた取り組み
受動喫煙対策に関する取り組み 必須
4.評価・改善 健康経営の推進に関する効果検証 健康経営の実施についての効果検証 必須
5.法令遵守・リスクマネジメント(自主申告)※「誓約書」参照 定期健診を実施していること、50人以上の事業場においてストレスチェック を実施していること、労働基準法または労働安全衛生法に係る違反により 送検されていないこと、等 必須

引用:大規模法人部門認定要件|ACTION!健康経営

上記のように大規模法人部門では、役員以上の人材を責任者に据えたり、産業医などと連携してより確実に健康管理を進めたりする必要があります。

特にホワイト500の認定を目指すうえで、押さえておきたいのが「トップランナーとして健康経営の普及」です。自社内だけでなく、社外に向けて発信し、健康経営の普及の一助となるための取り組みが求められます。

ホワイト500に認定されるメリット

次にホワイト500に認定されることのメリットについて解説していきます。

2-1.従業員の健康維持、増進につながる

企業が健康経営に取り組み、働く人々の健康に投資することで、従業員は健康的に働くことができるようになります。メンタルヘルス不調や、過重労働・労働災害の防止にもつながり、従業員の健康維持や増進効果に期待できます。働きやすい環境が整うことで離職者率低下にもプラスに働くでしょう。

2-2.生産性アップ

従業員が不調を抱えたまま仕事をしている状態は、企業全体の生産性に悪影響を及ぼします。

一方で、健康経営により従業員が健康的に働くことができれば、パフォーマンス向上やモチベーションアップに期待できます。組織の活性化により、生産性の維持または向上に期待でき、結果的に事業の安定や業績アップへとつながっていきます。

2-3.ブランディング効果

ホワイト500に認定されると、社内だけでなく社外へもプラスの効果が見込めます。まず、認定された企業は経済産業省のホームページに社名が掲載されるため、認知度アップにつながるでしょう。

さらに健康経営に取り組んでいる企業として、消費者から認知されることは企業にとってプラスに働きます。取り扱う商品やサービスの価値向上にもつながっていくと考えられます。

2-4.人材確保にかかるコストの削減

従業員の健康を大事にする企業として世間に知られることで、採用にも好影響を与える可能性があります。

求職者は給与や待遇だけでなく、労働環境や安定性なども重要視しています。ホワイト500に認定されれば、より求職者からのイメージがよくなり、優秀な人材が集まりやすくなると考えられるでしょう。結果的に採用にかかるコストの削減にもつながっていきます。

2-5.投資家へのイメージアップ

世間の健康経営に対する注目度は年々高まっています。ホワイト500に選ばれることは、環境・社会・企業統治に配慮する経営(ESG)を重視する傾向にある投資家へのイメージアップにもつながると考えられます。

ホワイト500認定までの流れ

申請からホワイト500認定までの流れを以下にまとめました。初めて申請する方は参考にしてください。

【ホワイト500認定の流れ】

1申し込み健康経営優良法人制度ポータルサイト「ACTION!健康経営」より申請を行う。
2健康経営度調査に回答「従業員の健康に関する取り組みについての調査(健康経営度調査)」をダウンロードして回答。サイトにアップロードする。
3認定委員会の審査申請内容に基づき、健康経営優良法人認定委員会が審査を行う。
4認定日本健康会議が認定を行う。

2023年度の健康経営優良法人については、まだ情報が公開されていません。昨年は8月頃から健康経営度調査の申請受け付けがスタートしていたため、期間が近づいたらポータルサイトをチェックするようにしましょう。

ホワイト500の認定企業の取り組み事例

ホワイト500の認定を目指すならば、これまでの企業事例を押さえておくことも大事です。ホワイト500に選ばれた企業のなかから、2つの取り組み事例を紹介します。

4-1.東急コミュニティーの事例

サービス業の事例として、東急コミュニティーの取り組みを紹介します。東急コミュニティーはマンション管理員として、高齢の従業員が多く働いています。従業員の高齢化対策として、生活習慣病予防を健康課題として挙げ、検診後の有所見者への対応強化や、ヘルスリテラシー教育に力を入れてきました。

特にユニークな取り組みが社内マイレージ制度です。健康優良者や、スポーツ大会に参加した従業員には、自社の商品やサービスと交換できるポイントを付与しています。

引用:大規模法人部門認定要件|ACTION!健康経営

4-2.大塚製薬の事例

医薬品の分野からは、大塚製薬の事例を紹介します。大塚製薬では、1週間に1回のリフレッシュ体操を習慣化しています。工場では朝礼の際にモニターを使い、在宅社員はアーカイブ動画を活用することで、従業員全員が参加できる取り組みを実践しています。アーカイブ動画はいつでも見られるようになっており、家族と一緒に取り組む従業員もいるようです。

さらに2022年には新入社員へ祝福メッセージを贈りながら、一緒に体操を行う企画を実施しました。運動習慣づくりのきっかけだけでなく、コミュニケーションツールとしても活用しています。

参考:社員の健康|大塚製薬

ホワイト500に認定されるだけでは意味がない?

ホワイト500に選ばれると、ブランディング効果や企業のイメージアップなどさまざまな効果が期待されます。しかし認定されるためだけに、一時的に健康経営の取り組みを実施することは意味がないと考えられます。

健康経営の本来の目的は、健全な企業体質を実現させることです。そのためにはPDCAサイクルを回し、評価と改善を繰り返しながら健康経営を企業に根づかせていく必要があります。中長期的な目線で施策に取り組むことで、生産性アップや離職率低下など、経営面でのさまざまなメリットへとつながっていきます。

制度の概要を理解してホワイト500の認定を目指そう

健康経営の取り組みが特に優秀だった大企業が認定されるホワイト500。認定されると、従業員を大切にする企業として認知度が高まり、イメージ向上によるブランディング効果が期待できるようになります。

まず算定要件や評価基準をよく知ることがホワイト500の認定への第一歩です。2022年度から申請料や申請方法などに変更があったため、最新情報をチェックしてポイントを押さえるようにしましょう。

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